タクシードライバーの収入は、「どの勤務形態を選ぶか」で驚くほど変わります。同じ地域で働いていても、安定した生活リズムを重視する「昼日勤」、効率的に高収入を目指す「夜勤」、そして売上の最大化を狙う「隔日勤務」では、収入も働きがいも大きく異なります。
この記事では、観光需要が活発な地方都市でハンドルを握る現役ドライバーの実体験に基づき、勤務形態ごとのリアルな収入目安と、それぞれの時間帯で「稼ぐ」ための具体的な戦略を詳しく解説します。あなたのライフスタイルや目標に最適な働き方を見つけるための、確かなヒントがここにあります。
収入と密接に関わる勤務形態の選び方。それぞれのメリット・デメリットや、どんな人が向いているのかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
この記事の結論
- 昼日勤は、安定した収入と生活リズムを両立できます。
- 夜勤は、深夜割増を活かして効率よく稼げます。
- 隔日勤務は、体力が必要ですが収入を最大化できます。
- 観光都市は、どの時間帯でも稼ぎやすい環境です。
- 成功の鍵は、自分の目標に合った働き方を選ぶことです。

- 勤務形態ごとのリアルな収入目安
- 昼日勤・夜勤・隔日勤務、それぞれの稼ぎ方と特徴
- 地方の観光都市だからこそ狙える「稼ぎのポイント」

タクまる|現役昼日勤ドライバー(中の人のリアルを代弁中)
元・公務員→福祉業界を経て、沖縄で昼日勤として働くタクシードライバーに転職した「中の人」の体験談を、タクまるがわかりやすくお伝えします。
昼日勤(勤務例:7:00〜16:00)|安定した生活リズムで着実に稼ぐ
生活リズムを崩さずに、家族との時間も大切にしたい。そんな方に最適なのが昼日勤です。日中の安定した需要を捉えることで、規則正しい働き方でも着実に収入を確保することが可能です。
- 収入目安は1日3万円前後
観光が盛んな都市であれば、朝一番の空港需要を狙えるため、日中の勤務でも安定して3万円前後の売上を目指せます。
- 朝の送迎が売上の鍵
出勤直後の7時台は、フライト・出勤に間に合うように空港などへ向かうお客様を獲得できる絶好のチャンス。ここで長距離利用を確保できるかが、一日の売上を大きく左右します。日によっては、午前と午後で複数回空港送迎の機会に恵まれることもあります。
- 「観光」と「日常」のダブル需要が強み
日中は、観光客の施設間移動といった「観光需要」と、地域住民の買い物や通院といった「日常の足」としての需要が重なります。そのため、特定の時間に客足が途切れることなく、コンスタントに売上を積み重ねられるのが強みです。
出勤時間を7時以降にずらすと朝の客を逃してしまうと考えてください。収入が減ります。

夜勤(勤務例:17:00〜翌2:00)|深夜割増を武器に効率良く高収入
短い時間で最大限の成果を出したいなら、夜勤が最も魅力的な選択肢です。深夜割増料金に加え、タクシーの需要がピークに達する時間帯を狙うことで、昼日勤の2倍近い売上を達成することも夢ではありません。
- 最大6万円も!昼日勤の2倍近い収入ポテンシャル
夜間は客単価の高い長距離利用が増える上に、深夜割増料金が加算されるため、非常に効率的に売上を伸ばすことができます。
- 夕方ラッシュでスタートダッシュ
勤務開始直後の17時〜19時は、オフィス街から住宅街へと向かう人々の帰宅ラッシュ。短距離のお客様が中心ですが、途切れることなく需要があるため、安定した売上の土台を築けます。
- 夜の繁華街はチャンスの宝庫
日が沈み、街が賑わい始めると、居酒屋や観光エリアへ向かうお客様でタクシー需要はピークを迎えます。高単価の利用が最も期待できる時間帯です。
- 深夜がゴールデンタイム
深夜帯は、タクシーが唯一の公共交通機関となります。繁華街から郊外へ帰宅する長距離のお客様を獲得できる可能性が最も高まる、まさに「稼ぎのゴールデンタイム」です。
隔日勤務(勤務例:7:00〜0:00)|収入の最大化を狙うプロフェッショナルな働き方
1回の乗務で、昼と夜、両方の「おいしい時間帯」をすべてカバーするのが隔日勤務です。長時間勤務の厳しさと引き換えに、他の勤務形態を圧倒する売上を叩き出すことが可能で、まさに稼ぎを最大化したいプロ向けのスタイルです。
- 1日の売上は9万円超えも可能
日中の安定した需要と、夜間の高単価需要の両方を一度に狙えるため、日勤と夜勤のメリットを掛け合わせた圧倒的な売上を実現できます。
- 「朝の空港」と「夜の繁華街」でダブルピークを狙う
朝一番の空港送迎でロケットスタートを切り、日中は市内の移動需要を着実にこなし、夜は飲食帰りの需要がピークとなる繁華街で売上を最大化する。1日の勤務の中に、複数回の「稼ぎどころ」が存在するのが最大の特徴です。
- 勤務の翌日は「明け休み」でリフレッシュ
1回の拘束時間は長いものの、勤務を終えた当日の深夜から翌日の丸一日が「明け休み」となります。実質的な月の勤務日数が11〜13日程度と少なく、休養やプライベートの時間をしっかり確保できるというメリットもあります。
- 何よりも体力が求められる
長時間の運転と集中力を維持する必要があるため、まさに体力勝負の勤務形態です。こまめな休憩や仮眠を自己管理し、コンディションを維持する能力が不可欠で、慣れるまでは体調を崩しやすい側面もあります。
なぜ「観光都市」は稼げるのか?
地方都市でありながら高収入が期待できる背景には、観光都市ならではの特殊な環境があります。都心部でなくても安定して稼げる理由は、ここに集約されています。
- 「空港需要」が安定収入の基盤に
早朝から深夜までフライトスケジュールが組まれている空港の存在は、タクシードライバーにとって非常に大きな強みです。どの勤務形態を選んでも、安定して高単価な長距離利用を狙える機会があるため、収入の基盤が安定します。
- 「観光客」と「地元客」の二重需要が強み
昼間は観光地を巡るお客様、夜は地元の繁華街で飲食を楽しむお客様や宿泊施設へ戻る観光客と、時間帯によってターゲットは変わりますが、人の流れが一日中途切れることがありません。この二重の需要構造が、どの時間帯でも稼ぎやすい土壌を生み出しています。
特に沖縄のような観光地では、どの配車アプリを使うかが収入に直結します。旅行者だけでなく、ドライバー視点でも役立つ沖縄のタクシーアプリ事情をこちらの記事で解説しています。

まとめ | あなたに最適な働き方は?
勤務形態ごとの収入目安と特徴を改めて整理します。
- 昼日勤:1日3万円前後が狙える
観光都市なら空港需要を追い風に、安定した収入と生活リズムを両立できる。
- 夜勤:最大6万円前後が狙える
深夜割増と繁華街の活気を味方につけ、効率的に高収入を目指せる。
- 隔日勤務:最大9万円超えが狙える
昼夜両方のピークを狙い撃ちできるが、何よりも体力が求められる。
観光需要のある地方都市は、昼日勤でも安定した収入を得やすい恵まれた環境です。その上で、効率を追求するなら夜勤、収入の最大化を目指すなら隔日勤務と、ご自身の体力やライフプラン、そして「どれだけ稼ぎたいか」という目標に合わせて働き方を選ぶことが、タクシードライバーとして成功するための最も重要な鍵となります。
あくまで、空港需要・観光地・繁華街がある私の地域での話しです。ご自身の環境に照らし合わせてご検討ください。
